このようなホームページで売れないのは知っています。
新しいお客様は殆ど、私の事を知っている方からのご紹介です。
たまに、このホームページを見てご購入してくれる方もおります。そういう方と話をすると面白いのです。色々なのがあるのにわざわざ選択するのですから、面白い方ですよね。
これは、当り前な事ですが、仕事は社会とつながる手段であって目的ではないわけです。本当にやりたいことは、仕事を通してやっています。当たり前なのですが、仲の良い方とはたまに声を掛け合っています。仕事を与えてくださったら、一生懸命やります。それは嬉しいことであり、楽しいことです。最初の頃を思い出せばやっぱり、与えてもらえるのは偶発的といえば偶発的なものだと思います。色々やったかもしれませんが、それでも運だと言いたいです。いつでも、かまってくれた人達がおりましたから。私は知り合いに聞かれたら薦めている好きな歯列矯正医がおります。その方と初めて会ったとき「たまたま私は矯正が仕事なだけなの、やりたいことはここに来た人が良くなることなの」とおしゃられました。身内が歯列矯正の納得できるところが見つからず、一流の人は一流の人に聞けばよいだろうという事で、飯田橋の最高の歯科医に紹介してもらったところ、それがあたりだったのです。今行っているところでモヤモヤしたら、そこに行くべきだと言っています。仕事をしていて楽しいのは、社会と繋がれて、出会って何かがあるという事なのです。ここが説明しにくいところです。ご利益があるとかそういう話とは全く違うのです。「出会って何かがある」というのを例に挙げてみると、手塚治虫の漫画ブラックジャックで、医者志望の学生が、「どうせ人は死ぬのに、寿命を延ばす仕事なんて意味あるのだろうか?」のようなことを言って、主人公は「じゃあ、何故医者を志した?」というと、「それでも延びた人生で何かあるかもしれないから」と答えて。主人公が「私も同じだよ」と言ったら、ハッとするんですね。その「何かあるかもしれない」という部分であると確信できる体験の事です。また、ヴィクトールフランクルでいう、そのとき自分だけに唯一与えられた機会という、そのものの事です。態度価値を与えられるという体験です。
堀場製作所とか、メトラー・トレドとか、アドバンテックとか、あのような基準を作っている会社がかっこいいと思っています。同級生達も色々な大手や学府で研究、開発、設計をやっています。彼らは良く知っていますから、あんまり恥ずかしいことはしたくないです。コンセプト商法をすると、素でひいてしまう人たちですから。とある大手では「検出限界の先はオカルト」という具体的な、合言葉を持っています。ですから、検出限界を広げていく努力をするという事です。その境界を真面目にやるというのが研究です。
私の好きな化学者の研究室の言葉です。
”私達が日常接している化合物は、私達の住んでいる常温・常圧の環境下で安定に存在する化合物です。しかし、化合物はこればかりではなく広大な宇宙空間には特別な環境のもとでしか存在することのできない化合物がたくさんあります。当研究室の目的は、普通にはない特異な化合物を創るこのような研究によって、私達が接している化合物の結合や反応の本質を知ることができ ます。”
本来「見る」というのは、「褒める」という意味だと、中西進先生は教えてくれました。その通りです。対象を見るという事は、敬っているという事です。髪の毛をきちんと評価していくという事は、生体を敬っているという事です。だから、無茶苦茶なことにならないのです。ですが、ボロボロになるという事は、見てないのです。敬っていないのです。評価していくというのは、「見る」という事です。敬うという事です。評価を何かの都合の良いようにしていくというのは、対象に対して敬いが無いわけです。ですから、そのような事をしている存在は、全部ダメになってしまっているわけです。ビートたけしさんがこんな事を書いていました。「映画の評価は映画監督なんかにさせてはだめだ。そんなことしたら、こいつは絶対に俺を超えないなというやつにしか票を入れない。お笑いも、芸人に評価させたら、自分を絶対に超えないなというやつにしか票を入れないよ」と。よその業界でもそういう事があるかも知れませんね。そんな評価は全く価値がありません。そして、どちらかというと、悪くします。
ホームページは、どこかで知ってユーザーになってくれた方が「ああ、ちゃんと実在している会社なんだ」というように、安心してもらえたらと思っています。知っている人は、ものすごくよく知ってくれていますが、知らない人はさっぱり知らないわけですからね。こういう所まで目を通してくれる人はぴんと来てない人が多い気がしますが、ものすごく無名なんですよ。みんなが知っている製品を持っている会社は凄いですね。製品や存在を知ってもらえるというだけでもありがたいのです。