昔偶然見かけたテレビで、庵野さんが、アニメの仕事を恥ずかしいと思っていると言っていたことがありました。そして、恥ずかしい思いをしないでいいような仕事をしていきたいと言っていました。監督もそうなのだと耳にしたとき、嬉しくなりました。当時、私は仕事を「恥ずかしい」と思っていました。また、そう思っていながら、恥ずかしくない仕事を自分はしていこうと言葉に出さないでやっている人にも出会ってきました。そして、そういう人間に温かくしてくれた存在にも会ってきました。運の巡りあわせで、尊敬出来るお客様達に巡り合えました。長生きすると、伏線の回収のような、わからなかった事が、わかる可能性がありますね。強く抑圧していた事がわかったとき、ああ、今日まで生きていてよかった!と思います。
シン・エヴァンゲリオン劇場版:||を観た周りの人は「スッキリした」と言います。私も同じでした。また、エヴァンゲリオンを観た事が無い人も「スッキリした」とおっしゃいました。
六本木で草間彌生さんの作品を観たとき、その作品の中を通りながら、気持ち悪いなと思いました。そして、その作品のトンネルをくぐって、終わったときに、頭がスカッとしていました。これは、私が表現したいけど抑圧している事を、非言語レベルで、代わりにやってもらったのではないかと感じました。
シン・エヴァンゲリオン劇場版:||も、自分の中にある何か表現したい事を、表現してくれているのだと思います。周りの方の様子を見ても、いい作品だなと感じています。