バレンティーノ・ロッシ

Valentino Rossiが22か23歳のとき、「速いマシンとはどのようなものですか?」という質問に対して「安定」と即答しました。

「安定していないとコントロールできない。怖いと、オーバースピードでコーナーに入れない」と言いました。

横でマシンを開発した方が、「オーバースピードでコーナーに入れなければ勝てない。ロッシはコーナーで滑っているが、別に滑ってもいい。コントロール出来ていれば怖くない。このマシンは他のオンロードバイクと違って、オフロードバイクのように滑って平気なのです」と言いました。

また、マシンに問題が無くても、異音がすると、ライダーが怖がってスロットルを開けられないといいます。ですから、異音にも気を使うと言っていました。また、ライダーの戦闘意欲が湧くデザインも大事だと言っていました。

その20前半の王者は、チームの信頼関係と、マシンとの信頼関係について、重要であると語っていました。信頼関係があるから、思い切り突っ込んでいけると言います。

「転倒したときはどういう気持ちですか?」と質問した方がいました。するとチャンピョンは、語りたくないと、横に首を振りました。しかし、こう言いました。「マシンとの信頼関係を取り戻すのが大変です」と。

一つ下の私は、彼を目の前で見て、思うことは多かったです。世界で活躍しているロッシを見て、自分はチャラチャラしていると強く感じました。

ロッシは「安定」と即答しました。それがずっと耳に残っていました。順天堂の天野先生が使っている、オフポンプバイパス手術で使っている、心臓の一部を固定する機器がスタビライザーといいます。安定していないとコントロールできない。そして、養老さんは「止まったものしか人間は扱えない、それが言葉であり情報です」と言っていて、その話を聞いたこともあり、製品名をスタビライザーにしたのです。

また、信頼関係がなければ、突っ込んでいけないというのもわかります。皆様もわかると思います。本当にこの人は大丈夫!と思ったから、身を乗り出してプロジェクトにのめり込めたというのはあると思います。逆に、相手に不信感を感じていたら、無意識でブレーキがかかります。製品もそうです。付き合っていく中で信頼関係が築けたら、思い切ったことができますし、パフォーマンスが上がります。

安定、信頼関係が大事ですね。そして、これは何かをしたら得られるというものではないですね。アメリカでは、信頼関係を作れる方法論は無いという、結論を出した研究結果もあるそうです。私もそうだろうなと思っています。信頼関係は、一緒に、楽しい経験、いやな経験、喧嘩、などいろいろ経験して、その結果に出てくるものだからそうです。つまり「俺のことを信用しろ」と言って「はい、信用しています」と言わせるのは意味がないという事ですね。そういうのではなくて、無意識だからだそうです。信頼すること、しないことは、無意識がしていることです。なんか、安心できる人っておりますよね。心がざわつかないで、楽な人。

余談

駅まで電動自転車にしようかと思案しておりましたら、ついNSR50を調べていました。NSRCR-Xも、まだまだ人気があるようです。

アメリカの海兵隊の伝統は、絶対に味方を見捨てないという事だそうです。部隊が孤立しても、全力をもって救出に向かうのだそうです。そういう伝統があると、絶対に助けに来てくれる、絶対に見捨てられない、とわかっているので、どんどん前に突っ込んでいけるのだそうです。これが海兵隊の強さの秘密だといいます。