こころの拠

あるときに,落ち着かない気持ちになりました.数日見かけなかったからです.ああそうか,心の拠り所にしていたのかと気が付きました.

おりました.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いつの間にか拠り所になっている存在は色々あります.その大半は日常の自覚にまでは上がってきていないものかと思います.あるときに,それらをわかってくれないで,その人の正しい理屈で排除しようとしてくる人もいますし,わかってくれてそっとしておいてくれる人もいます.

心の拠り所を失ったとき,心の拠り所を見つけたとき,そっとしておいてくれる存在はとてもありがたいです.

役に立つとか立たないとか関係無しに,悠々と生きる事がとても大事のようです.水木しげる先生のドラマで,「無為に生きる」と部屋に張ってあって,無為に生きてないじゃないかとご令嬢に叱咤されたシーンがありました.中西進先生は「雁木の間に出入す」と良く色紙に書いていたそうです.その理由は「出来てないから書くんです」と言います.出来なくても大事だから「無為に生きる」「雁木の間に出入す」と書いています.

体験として,とても大事な事だと思います.

また,自分のやっている事は「意味のある事だ」と強引に思い込むのは良い事ではないなと,感じています.世の中の為になっている,世の中の為にやっている,と自分だけではなく他人も巻き込んでしまい歯止めがきかなくなってしまうこともあると思います.役に立つという事は,生きることの根幹とは切り離されている方が,良い事は沢山あると思います.そんなことよりは,基本機嫌良くいるのが一番高徳だと思います.

何かの役に立つなんて事は,そうそう出来ません.自分だけにしか出来ないことがあって,あるときに覚悟を決めて,誰かに時間を割いて話を聞くとかぐらいしか出来ない気がします.何かをあげたり,何かをアドバイスして,役に立つのなら,そんな簡単なことはありません.

誰かにとって大事な何かを出来るだけ大事にしてあげる気持ちがあって,悠々と生きている存在をありがたく思います.そういう人と一緒にいると息がしやすいでしょう.自分は,動物や人間にとって息のしやすい存在でありたいと思いますわ.