K殻,L殻,M殻,N殻

電子軌道のK殻,L殻,M殻,N殻とは,K殻の内側に軌道があるかも知れないので,とりあえず最初にK殻という名前を付けたからでした.しかし,内側には軌道が無かったので,アルファベット順に,KLMNになっています.

KLMN殻より,主量子数nで表すことが多く,K殻は主量子数n=1,L殻はn=2,M殻はn=3,と増えていきます.nは自然数で表されます.
主量子数は,軌道の広がりを表しています.主量子数が大きいほど,サイズが大きい原子と言う事です.

また,方位量子数lというものがあり,軌道の形を表しています.
lはn-1 n-2 の正の整数を取ります.
l=0 を副殻のs軌道 l=1をp軌道 l=2をd軌道 l=3をf軌道といいます.

s軌道の形は 球形をしていて,p軌道はダンベル型と呼ばれますが,実際はドアノブのような形をしています.d軌道は面白い形をしています.それらの形は,原子核と電子が一つだけにしたシュレディンガー方程式の解の二乗を表現したものです.現実は電子雲がp軌道やd軌道のように見えるわけではありません.しかし,実際の化合物を説明するとき,化合物から別の化合物が出来るときの説明をするときに,理にかなう事が多いので,そのような形なのだと受け入れられています.

K殻 1s
L殻 2s 2p
M殻 3s 3p 3d
N殻 4s 4p 4d 4f

あとは軌道磁気量子数,スピン磁気量子数があります.

中性子を研究していた方から,中性子星は大きな原子核と聞いたことがあります.電子軌道とかの概念が通用するのでしょうか.

ブラックホールの事はちゃんとした人から,ちゃんと教えてもらったことはありません.中性子星,クオーク星,はなんとなく分かりますが,クオークより潰れるのでしょうか.

フェルミ粒子とは同時に同じ場所に存在できない粒子のことです.電子はフェルミ粒子.

今は高等学校で副殻を習っていますが,私の時代では教えてもらっていませんでした.駿台の三國先生の参考書では副殻まで教えていました.希ガスは今,貴ガスと表記されています.知らなかった方は,歳がばれます.

化学オリンピックに出場する生徒は世界大会に行く前に大学の教授に,日本の教科書には載っていない範囲の講義を受けます.教えた先生が言うには,「化学オリンピックに出場するだけあって,すぐに理解しちゃう.また勝ってきたりするんだけれども,折角教えても,医学部に行っちゃうんだよね」日本は原子核について教えなくなっているのだとか.

σ結合,π結合のσは,アルファベットでs,πはアルファベットでpを表している.偉い人はギリシャ語を使いたがる.その方がかっこがいい.元々はs軌道同士の結合をσ結合,p軌道同士の結合をπ結合.

KLMNとか σπ とか 意外と書いてくれている本が無いと思います.